2014/11/27

ウィーン旅行記⑥1年ぶりのカヴァコス!

 
 
いよいよ今夜からカヴァコスのコンサートが始まります。
 
ちょうど1年前もウィーンで彼のブラームス協奏曲など2曲を聴きました。
 
彼の18番、シベリウスのヴァイオリン協奏曲を3夜連続で聴けるなんて
ファンとしては見逃す事には行きません。
しかも大好きになってしまった街、ウィーンであるなんて!
 
 
楽友協会について、重い扉を開けると蘇る昨年の感動。
 
 
つい先日のようです。
クロークのおばさん達も去年と同じ。
思わずお元気ですか?と声をかけたくなりそう。
優しい笑顔のお礼と挨拶代わりに
ちょっとチップをはずんでコートを預けました。
 


 
楽友協会でのお気に入りの席は
1階席の正面ではなく、両端のバルコニー1列目。
音としては端だし、体もステージと向かい合ってませんが
なにせ眺めがいいし、豪華な空間や客席の人達の顔もよく見える
席の居心地が好き。楽友協会に浸れるんです。
 
このホールはステージや演奏家の出入り口が
客席と密着しています。
演奏家にとって聴衆が近すぎるのって
プレッシャーとか集中力の邪魔とかにならないのでしょうかね。
 
オーケストラはウィーン交響楽団。
指揮者は若手のダービッド・アフカムさん。
日本ではカタカナでどう表記してるのか知りません。
デヴィド・アーカム、アーハム?
David Afkham
お兄さんはベルリン・フィルのビオラ奏者で音楽一家育ちです。
若くて長身のhandsome。
(あえて、イケメンと書かず)
 
2年前に初めてベルリンに行き
初めてカヴァコスの生演奏を聴いた夜、
演奏後に一緒に写真を撮ってくれるというので
楽屋のロビーに恐る恐る行きました。
(昼間ガイドツアーの集合場所がわからず
駐車場で迷ってたときに助けてくれたのがカヴァコスでした。
そして教えてくれた本人も方向音痴でした)
 
行くとたくさんの若者たちに囲まれて
みんな行列でした。その中には若手のベルリン・フィルの
メンバーも数人いてとても慕われてるようでした。
その中にひときわ可愛い顔をしたおとなしそうな男の子が
このDavidさんです。
 
数年後に憧れのカヴァコスの指揮を自分が務めるなんて
とても嬉しかったのではないでしょうか。
今年の4月にもブラームスで共演しており
相性がいいのかもしれませんね。
 
初日の夜は聴く自分がとても緊張しました(笑)
演奏云々のうんちくは苦手なので書きませんが
力強い演奏に感じました。
 
いつもなら目を閉じて聴くと
極寒の白い静かな、冷たい美しい世界が
広がる曲のですが少し人間くさい血の通った
世界を感じました。
 
あたたかく感じたシベリウスでした。
 
演奏してるカヴァコスの身体にずっしりと根をはって
そのままステージにくっついてるような
そんな骨太さといいますか。
黄金のホールの女神達も喜んでいるようでした。
 
 
昨日ウィーンについてからの楽しさで
頭がゴチャゴチャになっていたのが
いつのまにか無になっていました。
この「無」のまま、今夜は寝たいと思いました。
 
演奏直後だったからか湯たんぽみたいに
あったかいカヴァコスさんでした。
心も笑顔もあったかい。
 
その後のアフカムさん指揮のチャイコフスキー第5番も
素晴らしい演奏でした。
どの楽章もお馴染みのメロディー。
チャイコフスキーの曲はどれも切なくなる美しさですね。
奥には彼のヴァイオリンを覗き込んでる人々♪
 
またもや幸せ胸いっぱいで
ホテルに戻りました。
 
「あったかいシベリウス」
そう感じたのが不思議な夜でした。

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