2013/12/03

ウィーン旅行記⑱カプツィーナ教会「ハプスブルク家納骨堂」

 
 
カプツィーナ教会


右側の入り口がKaisergruft「皇帝納骨堂」

ウィーン4 日目。
 
明日は午前でホテルを出て日本へ帰国。
実際、ウィーンを楽しむのは今日が最終日。
 
今日はちょっとウィーンの中心街や
可愛いお店など細かくお散歩しようと思います。
お買い物もしたいな~♪
 
まずは私のスタート地点である
オペラ座まで歩きます。
あ~昨夜のヌッチさんは素晴らしかった!
 
お散歩の前にひとつ行きたい教会がありました。
 
すぐ近くにあるカプツィーナ教会。
ガイドブックによると、
ここの地下にハプスブルク家の12人の歴代皇帝、
18人の皇妃、一族150人近くの棺があるのだそう。
1632年以来、最近では2011年、最後の皇太子、
オットー・フォン・ハプスブルク氏の棺が加わったそうです。
 
これは興味深々。
なんたってハプスブルク家の皇帝の皆様が
眠ってらっしゃる。
 
外見は小さな教会。
教会入り口の隣に納骨堂の入り口。
入場券を買って階段を下ります。
 
写真撮影はOKとの事。
フラッシュや音を消して
数枚撮らせていただきました。
 
だれ~もいなくてちょっと尻込み。
心を落ち着けて一礼をして入りました。
 
 
白い壁の空間に手前から奥まで
ひたすら棺が並んでいます。
 
 
しかし!
その棺はコテコテの装飾だらけ!
さすが皇帝さまの棺です。
棺とはいえない・・・。
 

 
 

このような豪華な「デザイン」なので
暗いとか重い空気とか
そんな雰囲気ではありませんでした。
 
手前にはお名前と生きていらっしゃった年代が
描いてるプレートがあります。
 
入ってすぐの並びはかなり豪華な装飾なので
「偉い皇帝」さん達の
コーナーかと思われます。
 
そのまままっすぐ行くと突き当たりに
少し違う空間がありました。
 
 
「!!!!!」
さらに凄いです。
 
中型トラックサイズ

 
巨大な船のようなあまりにも
大きすぎる棺?がありました。
 
そうです、こちらはやっぱり
女帝マリア・テレジアの棺でした。
そして生涯ラブラブのご夫婦だったので
夫のフランツ1世と一緒の棺なんだそうです。
これは大変珍しい事なんだとか。
幸せですね♪
 
 
このマリア・テレジアご夫妻の棺の空間は
天井画もあり、一周して見れるようになっています。
 
 
この打ちのめされる棺でお腹いっぱい。
 
ところが絢爛豪華な棺コーナーを通り抜けて
曲がるとまったく違う空間が始まります。
 

 
ここは誰がみても「棺」とわかる
シンプルで長方形のものがびっしりと並んでいます。
 
さすがに少し生々しい感じがしました。
静粛な気持ちで歩きました。
 
ところどころに装飾のあるもの。
そしてとても小さな棺・・・。
きっとそのご家族の想いが
棺に込められているのかも。
 
後で知って残念だったのですが
あの「マルガリータ王女」の棺もあったそうです。
 
「M」の文字がさりげなく彫ってあるのだそう。
 
ベラスケスの絵で有名なマルガリータ女王ですが
棺は特別な場所にあるのではなく
他の皇妃たちの並びにあるのだとか。
 
ベラスケス作「マルガリータ王女」
(当時のお見合い写真のようなもの)
マルガリータ王女はスペインから15歳で
政略結婚のためウィーンへ。
とても身体が弱かったそうですが6年の間に6人出産。
(そのうち成人したのはたった1人)
なんども流産し、最後は第6子の出産直後に亡くなったそうです。
たくさんの妊娠で身体が衰弱していたのだとか。
 
とても心が痛むお話です。
彼女に限らず、当時は帝国繁栄の為
このよう結婚は珍しくなかったと聞きます。
 
子供の頃から親同士、国同士が決めた相手と結婚させられ
ひたすら跡継ぎの子供を生む・・・。
(幸い、夫のレオポルト一世とは仲のよいご夫婦だったそうです)
 
絵画で見たお人形のように愛らしく
しかし過酷で短い生涯を過ごした
マルガリータ王女の棺の側に立ってみたかったです。
どんな気持ちになったかな。
 
ずらり並ぶシンプルな棺の空間を歩くと
明るく少し華やかな空間に3つの棺が並んでいました。
 
 
これがエリーザベト皇妃、フランツ皇帝、息子のルドルフ皇太子。
 
エリーザベトの棺の前にはお花が。
きっと世界中からファンの人が供えていくのでしょうか。
 
 
最後の入り口には2011年に亡くなった
最後の皇太子の棺がありました。
木製のとてもシンプルな棺で
たくさんのお花に囲まれていました。
 
リアルな偉大なるハプスブルク家。
こうして華やかなウィーンを見守るかのように
歴代の皇帝ファミリーは地下に眠ってらっしゃいました。
 
ウィーンの華やかな観光名所の殆どは
ハプスブルク家と関係しています。
豪華な観光をしたら最後は是非ここに寄ってみては。
 
おとぎ話ではない一族の姿を
感じることができるかもしれません。
 
 

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