2016/05/23

ジョナサン・ケリーさんのマスタークラス


ひさしぶりのブログ。

今月は大好きなオーボエ奏者のジョナサン・ケリーさんが
ベルリン・フィル公演の合間にマスタークラスを務めたので行ってきました。




この写真、かなり若いときの?

非常に感動した時間だったので
忘れないようブログに書いておきます。

私はオーボエの音色が大好きですが
触れたこともありません。
部屋に電子ピアノが飾り棚状態・・・。

昔からマスタークラス的な番組を見るのは大好き。
何か楽しいかというと一流の演奏家のコメントや
見本の演奏の素晴らしさ(凄さ!)
生徒さんの変化に思わず鳥肌がたったり・・・
私にとってはコンサートの演奏とはまた違った音楽の鑑賞ともいえます。
(余談ですが毎年アテネ行われるカヴァコスのマスタークラス
放送してくれないかな・・・。)

そしてケリーさんのマスタークラス。

場所は世界的名品の楽器を扱っている
アクタス ノナカ・ダブルリードギャラリーという所でした。
いかにも老舗という風格。
ちらり店内を覗きましたが、まあ~高そうな楽器ばかり!!
楽器屋さん独特のにおい、たまりません。
化粧品の香りに包まれる仕事をしてるけど
今度生まれ変わるときは楽器の香りに包まれる仕事もいいな♪

小さな会場には50人以上の方でびっしり。
多くが学生さんでした。私のような聴講だけの人も
わりといたようでホッ。

時間に登場したケリーさん、相変わらずの
「お品のよさ」が漂い、美しいイギリス英語と笑顔。
美声で声楽もしてるらしく声が通る!
時おりユーモアたっぷりで会場も沸かせてくれました。

4人の受講生それぞれ素晴らしく
たっぷり演奏を聴かせていただきました。

日ごろ、バレエのレッスンを受けていると
先生から頻繁に「音楽」について教えてもらいます。
バレエのステップも音楽。
そんなこともあり、ケリーさんの言葉は心に沁みました。

とても感動したことの一つがケリーさんの習慣。
毎日欠かさず、ホテルでも行うことが
鏡に自分の姿を映して一音ずつゆっくり完璧に音を出す練習。
鏡を見て指や口、肩など癖がついてないか確認するそうです。
それをきちんと完璧にできない限り
明日のベートーヴェンは演奏できない、と言ってました。

コツコツやる基礎。。。基礎に始まり基礎に終わる。
すべてに通じる事なんだな・・・。

高校生の頃はオーボエの楽曲だけでなく
いいな~と思った曲はジャンル問わずなんでも
演奏してみたそうです。
これがとても「音楽」にとって大切だと。

以下、聞きながら必死でメモを取りました。。。
帰宅して見たら汚い字でびっくり。
これらの言葉はバレエのレッスンも響く内容でした。


・呼吸も音楽のひとつ
・拍手まで音楽は続いている
・終わり方はとても大切(余韻が大切)
・この音楽をどのように聴いてる人に伝えようか
・いつも音は前に伸びていく
・リズムを理解してから演奏する
・アレグロの中にアダージョのセンス(レガート)
・トリルはなんとなく、ではなくしっかり正確に
・楽器に音を吹き込むのではなく頭に吹き込む
・頭の中に音を響かせる
・身体と共鳴させる、振動
・集中すれば身体の軸は揺れない
・正確はOK、完璧はない

通訳の男性もまた素晴らしく、どうやら
その方もオーボエを演奏する方のようでした。

2時にスタートして会場を出たら6時!!
その後は帰宅してからバレエのレッスンの予定でしたが
間に合わなく、渋谷のユニクロでTシャツとパンツを購入して
ソックスでレッスンに参加。

自分の音取りが普段とは違いました(笑)

ケリーさんはその夜、カラオケに行ったとか。
うまいんでしょうね~!!

2 件のコメント:

Rina Alonso さんのコメント...

初めまして、突然のコメント失礼いたします。

ジョナサン・ケリーさんについて知りたいと思い検索していたらroseroseさんのブログに辿り着いて、とても興味深い投稿ばかりでしたのでコメントさせていただきました。
私は趣味(アマオケ)でオーボエを吹いているものです。マスタークラスでのメモ書き、非常に勉強になりました。私事ですがオーボエは高校から始めて丁度7年目になり、趣味とはいえこれからも続けて極めていきたいと思っていたので、roseroseさんのブログを通じてジョナサン・ケリーさんの言葉に出会えて非常に嬉しいです。ありがとうございました。

今後の投稿も楽しみにしております。突然のコメント失礼いたしました。

roserose さんのコメント...

Rina Alonsoさん、放置してるブログを見つけてくださってありがとうございます。
実際にオーボエを演奏なさってる方にも読んでいただけてうれしいです。

あの時、ケリーさんの音楽家としての真摯な姿勢には大変感動しました。
練習、そして練習、また練習。
さらにきちんと演奏が出来る身体のコンディションもメンタルも整え…。
大変な努力あっての超一流の演奏家なのですね。

今月末からケリーさんとベルリン・フィルの仲間と来日公演がはじまりますね。
毎年ではないようですが、数年ごとにこの楽器屋さんでケリーさんのマスタークラスがあるようです。
ぜひ次回参加されては!
オーボエの音を聴くととても落ち着きます。
特にケリーさんの音楽は心が清められ整うような存在です。

Rina Alonsoさんのオーボエ演奏がますます充実しますように♪
ありがとうございました。