ウィーン美術史美術館はベラスケス作・彼女の肖像画を 3枚所蔵してるのだとか。 |
昨年ウィーンで、その場所に居たのに会えなかった人がいます。
会えなかった人、と書くと大袈裟ですが
ベラスケスの絵で有名な「マルガリータ王女」です。
カプツィーナ教会というハプスブルク歴代の人々の納骨堂。
巨大なマリア・テレジアの棺や
エリーザベト皇女が実際に眠っている棺を目の前に圧倒され
彼女もここに眠っていることを忘れてしまいました。
帰国してから私が歩いたどこかに
彼女のイニシャルである「M」のついた棺があることを
知りました。
学生時代、この愛くるしい「お姫様」の実際の人生を知り
衝撃を受けました。
それ以来、とびきり可愛いドレス姿が痛々しくも思え、
どの絵も無表情な幼い彼女の目が悲しそうに思えたり。
(これはベラスケスの人物画の表現のこだわりなのでしょうが)
政略結婚によって栄えた
ハプスブルク帝国の歴史本など読むようになりました。
そんなわけでマルガリータ王女の棺を探しに
朝、教会へ再び。
もう二度目なので怖がらず淡々と歩けました。
相変わらず、圧倒されるマリア・テレジアご夫妻の棺。
館内は一部が工事中でした。
この教会の地下に並ぶ棺の中は実際
ワックスに漬けられた状態で本当に歴代の皇帝や皇女が
眠っているそうです。
(この方法は100年以上前に廃止になったそうです)
そんな空間で作業服を着た
おじさん達がガンガン工事をして床はコンクリートの
破片で白くなって散らかり放題。
近くの棺はただのビニールで覆っていました。
もっといい方法や配慮はないのかな?
・・・・。 |
マルガリータの棺は
なかなか見つけることができませんでした。
何度も行ったり来たりし
「M」を頭に入れて探しました。
それぞれの棺の前には名前などの
プレートがあるのですが
みんな「似たような名前」ですし・・・。
それは入り口側にひっそりとありました。
「M」を見つけました。
注意して探さないと見つけづらいかも。 |
やはり小さめな棺。
どんな人がデザインしたのかは不明ですが
「M」の文字にとても彼女に対する愛情が感じられました。
いつまでも、愛されるマルガリータ・・・
と込められているような。
この中に彼女が眠っていると思うと
胸が熱くなりました。
彼女に会えてよかった。
※ 幸運な事に滞在時
美術史博物館の特別展がなんと
「ベラスケス展」!!
マルガリータ王女の絵を
一度に「5作品」見れました!
ずらり5枚も並んでる圧巻の眺めでした。
こんな事って一生涯あるかないかの幸運かも。
(その時の様子はまたのちほど)