カヴァコス登場の演奏が
いよいよ今日からアーカイブで
「好きなだけ・好きな時に」見れるようになりました。
今日からはテレビの大画面です。
もう朝から聴きまくり♪♪
「コルンゴルトって誰?」
私は全く知りませんでした。
調べてみるとまさに波乱万丈の人生を送った方のようです。
(超~簡単にまとめると)
1897年ウイーン生まれ。
モーツァルトの再来とまで言われた天才少年時代。
10歳の頃からオペラも作曲。
20代で既に作曲家としての名声を得る。
その後戦争になり、ユダヤ人ゆえアメリカに亡命。
生活の為もありハリウッドで映画音楽の仕事をする。
名曲を生みだし人気を得る。オスカーも獲る。
(その後の映画音楽に多大な影響、功績を残す)
戦争終結後、ウイーンに戻り本来の作曲活動を再開。
音楽界から「ハリウッドに魂を売った」「映画音楽の作曲家」という
低いレッテルを貼られ作曲家として追放される。
失意のまま1957年この世を去る。
はあ~。
この美しい曲を聴きながら彼の人生を読んだら
胸が熱くなりました。
この協奏曲はコルンゴルトの最高傑作と言われているそうです。
3つの楽章それぞれに彼の映画音楽の有名なテーマが
アレンジされているそうです。
そのメロディを知らなくとも聴けばなんとなくわかります。
最初からめくるめくる絵巻物のような音楽。
白黒映画の美しいキスシーン。
宇宙に飛んでいく夢のシーン。
故郷を懐かしむ男のノスタルジックなシーン。
大家族の夕食の笑顔。
ウエスタン・ヒーロー登場!
想像の映像がいろいろ浮かびます。
どんな場面が浮かぶかな?
45歳ギリシャ出身のカヴァコス。
強烈な個性二人の凸凹(!)コンビは
この艶やかな作品にぴったりでした。
この二人で他の演目でも聴いてみたいです。
ベルリン・フィルは伝統を守りつつ
「才能あるもの・魅力あるもの・新しいもの」
取り入れるところが好きです。
人種や国籍、文化の違いを利点にして
最強のものを創っていく集団。
20年以上コンサートマスターを勤めた
安永徹さんが任命されたときの名言。
「僕がすごいのではなく
日本人を選んだベルリン・フィルがすごい」
天国でコルンゴルトさんは
この演奏を聴いてどう思うのでしょう。
当時音楽界から抹消されたユダヤ人でもある自分の曲が
21世紀にベネズエラ人の指揮者とギリシャ人のソリストで
ベルリン・フィルによって演奏され大喝采だなんて
想像できなかったのでは。
人生とは時に皮肉で残酷なものといいます。
でも喜びもいっぱい。
この曲こそがコルンゴルト自身の
伝記映画音楽にも聴こえてきます。